Roo's Labo

腕時計、ラーメン、読書、美術、ときどき仕事

週末一人旅に出る

相変わらずバタバタと忙しい。金曜日こそ20時過ぎにパソコンを閉じて退社したものの、平日は0時近くまで作業する日々。日中は膨大な問い合わせに対応し、夕方から本来業務にあたるのは疲労するし、持続可能性がないと思う。欠員が採用されたタイミングで、仕事のやり方を見直す機会になるので、改善を図ろう。

膨大で理不尽とも思える作業量に押しつぶされそうになるけれども、そうした環境下でも人に対してどのように接するかはつまるところ自分の判断なので、大変なときこそ人にやさしく(あくまで自分なりにではあるが)相対したい。

珍しく週末どちらも作業の予定がなかったので、カンタベリーまで一人旅に出た。St. Pancrasから電車で約1時間。小さな町で3時間もあれば大聖堂をはじめ主要な観光スポットは見て回れた。久しぶりにパソコンに向かい合わない週末を送れたことでリフレッシュできてよかった。

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読んだ本など

 

移動中とホテルの部屋で一気に読了。久しぶりに引き込まれてグイグイ読んだ本。著者は著名な弁護士の方で本の表紙にあるとおり、多くの有名な事件に弁護士として関わってきた。面白かったポイントはいくつかあるが、著者の仕事への考え方・スタンスは勉強になったし、共感するところが多かった。また、著者ほどの有名な弁護士でも、当然ながら負けた事件も多い。単純に言えば、結果はコントロールできないので、自分の信念を持って、やるべきことをやるのが重要なのだと感じた。世間で報じられた有名な事件も、マスコミを通じて理解した構図と著者が説く(あるいは裁判を通じて事実とされた)姿は大きく異なっている。映画の『羅生門』ではないが、真実や事実とされるものがいかに曖昧で不安定なものか(よういに作り上げられてしまうか)驚きを持って読んだ。最後に触れたいのは、検察という組織の病理だ。著者のスタンスは割り引いて考える必要があるものの、牽制する機関がない検察は、自らが正しいと信じる正の追求のため、容易に暴走してしまう構造があると感じた。ただ、検察を動かしているのは我々国民の意識であって、その一人として、報道を鵜呑みにしたり、自らの正義感を絶対視することなく謙虚に過ごすことが重要だと思った。