Roo's Labo

腕時計、ラーメン、読書、美術、ときどき仕事

出張・大学院勉強

仕事では初めての海外出張に出た。飛行機を使えば2時間足らずで「外国」に行ける欧州内の地理的な近さに驚いた。また、現場を見て、現地で働くひとと直接言葉を交わすことの重要性を改めて感じた。ウェブ会議で顔を見るだけではどうしても埋まらない距離感があって、現場で一緒に打ち合わせたり、食事をするのは原始的だけど互いの理解を深める上で有効な手段と思う。余談ながら、訪れた先の街並み・室内装飾の美しさに魅了された。華美ではなく、質素で、整理されていて、無駄のない感じがとても心地よかった。今後の自分の暮らしにも取り入れていきたいと思うくらい強い印象を受けた。やはり現場を見ることは大事。

抽象的な話になるが、一喜一憂しないことを心がけている。以前は、思い通りに行かなかったり自分の予想した枠から外れるような相手の言動を見るにつけ、不満を感じそれを表すことも多かった。しかし、最近は、そもそも相手の思想や言動はコントロールできないので、そんなものにいちいち反応しても仕様がないと思うようになった。あわせて、長い目でのゴールを達成できれば、途中の脱線に目くじらを立てる必要はないと思うようにしている(一回一回の戦闘に負けても、最終的に戦争に勝てばよいというような)。夏目漱石が、お弟子さんに、「牛のように鈍感になっても前に進み続けなければならない」と言ったらしいが、それと似たような心境だろうか。

Twitterにも書いたけれど、一方的に他国に侵攻を開始し、戦闘をやめないロシア政府が悪いことは言うまでもないけれども、企業として相手国での商売を完全に停止してしまうというのは、政治的なポーズというか、偽善というか、働き手や生活者のことを考えない一方的な決断ではないかと感じている。ただ、この点についてはまだまだ自分の理解が足りないので、関心を持って勉強していきたいところ。

大学院の勉強など

現在は、European Convention on Human Rights (ヨーロッパ人権条約)のModuleAに取り組んでいる。ヨーロッパ人権条約の成立背景、初期の訴訟申立手続き、裁判所が人権を解釈する基本スタンスや個々の権利の概要について学んでいる。裁判所の考え方や個々の権利がどこまで守られるか(その理由付けと意義・疑問点)を頭の中に入れていくことが求められる(多分)。

年に2回あるはずの単位認定試験の1回が5月に行われるが、全く勉強が進んでいないので受験はパスすることにした。ただ、スタディガイドや教科書(日本のAmazonで購入した日本語のものも含む)を通じて勉強することで、少しずつ理解が深まってきたと感じる。次回の試験は受けて単位取得を狙いたい。

裁判所のスタンスや個々の権利内容の理解は、実際の判例がベースになる。もちろん、英語による解説は大学院のオンラインライブラリーからいくらでも閲覧可能だが、日本語で予め頭に入っていると理解しやすさが格段に高まる。以下の本は(まだ購入したばかりでわからないが)主要な判例の事実関係、判決の内容と考え方、課題を整理していて持っている。このプログラムを学ぶうえで買って損はないと思った。