Roo's Labo

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(ネタバレあり)Spider Man No way home

先週末、英国で初めて映画を観る機会があった。日本との違いや気づいた点を中心にメモ。Spider Man No way homeのネタバレを含むので未見の方は以下お気をつけください。

  • 本編開始前に宣伝があるのは日本と同じ。一般企業の宣伝(Waitrose、McDonald、コカ・コーラもあった)と映画の予告編。違うのはRoyal Navyのプロモーションがあったこと。
  • 宣伝後、照明が付き、劇場の係員が出てきて口上を述べるのには驚いた。トイレ、非常口の案内、録画禁止など一般的な事項事項の説明だけど、口調はかなりカジュアルでバンバン笑いを取りにくる。観客もそれを拍手で受け止める。
  • 本編が始まる前に、タイトルと上映時間が入った表紙?のような映像が映る。上映時間が微妙にネタバレされる。
  • そう言えば、値段が無茶苦茶高い。公開最初の週末の夜とは言え、27 GBP(4,200円)は安くない。劇場内売店にある観劇セット(飲み物と軽食)で10 GBP (1,500円)もあわせると6,000円近くなる。職場の人の話では、地域ごとに映画の値付けが変わるほか、公開から時間が立つと安くなることもあるそう。
  • IMAXの大きなスクリーンは圧巻。映画を観るというより、中に没入する感覚。スパイダーマンがニューヨークの街中を駆け回るシーンは自分も一緒に空中を浮遊している感覚になるし、ドクター・ストレンジの魔術の迫力もすごい。
  • 字幕なしでおよそ80%ほどの会話は理解できたと思う(話の筋はきちんと追うことができた)。ただ、ジョークのシーンは、よくて半分程度、おそらく4割程度しか分からず。周囲の人が笑っている中で取り残されて複雑だった。
  • (決定的なネタバレになるが)主人公の親友が、ドクター・ストレンジの指輪を利用して、異なる次元の世界から過去作のピーター・パーカーを今作の世界に呼び寄せる場面がある。アンドリュー・ガーフィールドトビー・マグワイアが現れた瞬間、観客席からヒューヒューという歓声が上がった。また、劇中のジョークには大きな笑い声が出るし、デアデビルの人が出たときも同様。日本で歌舞伎を見た時に合いの手が入る感覚に近い。日本の映画館は声を出すのは稀な気がして、ここは大きな違い。
  • ピーターが大人になる映画だと思った。自分が引き起こしたことの責任を自分で取るのが大人。代償として恋人と友人を失う(結局叔母さんを亡くしてしまう)。ドクターストレンジは巧妙に敵とは闘わない(なぜなら彼は大人の世界の住人だから)。自分の始末はピーターが自分自身でつけねばならない。新しい敵ではなく、過去作の敵を出してきたのも、ピーターの内面の成長により向き合う作品とするためか。
  • 前シリーズの総括含め、2時間30分でよくまとめたという感じ。すごくよくできているけど、ラストはハッピーエンドとは言えないし、ものすごく頭の良い人が合理的に計算して作った脚本という感じがして、少しモヤモヤした。

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