前掲書とあわせて昨今のジョブ型人事制度に関する議論の理解を深めるために読んだ。
2時間程度で読み切った感想であるが、職務等級型人事制度に必要な等級の設計、評価、報酬について実務上の基本的な考え方を知るには良い本だと思う。例えば、職務評価の手法として紹介されているHAYガイド法の解説は丁寧でわかりやすい。一方で、評価、報酬の記載は90年代のものから進歩(変化)していない印象で、通り一遍の印象。冒頭のなぜジョブ型人事制度が必要かに至っては、とってつけたような浮ついた文言が並んでいて、興ざめした。*1
本書がいみじくも指摘する通り、90年前後、2010年前後にあった、「職務等級ブーム」表層的・一部の変化にとどまっていたために、また同じような議論が(看板を変えて)繰り返されているとも考えられるだろう
*1:海外経験の多い経営者の増加ってなんだよ